河野美術館
津 山 市 観 光 協 会

河野美術館
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絵画
絵 画
人形展

人 形
他・館内

河野美術館
開館時間:午前10時〜午後5時
開館日:土、日、のみ、入場無料
TEL:0868-23-4285
河野美術館

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人形展

今となってみれば不思議な気がする
”人形をつくる”などということが何故私に出来たのか
そして、いつ頃からこんなものを作りはじめたのか――はっきりしない
当時優れた外国の製品が見本だけ輸入されて、使命が終わると模倣を防ぐために焼却されていた
私は学校で使うのでそれを模倣など出来る筈はないというと、喜んで大きな箱を数個送ってこられた
すべて小さな端切れだった
それは当時見たこともない珍しい布地だった
特にルネッサンス期の衣装は、布地が貴重なため半分づつ両側に使用した――などという記録を見いだして、これだ――と思って舞台に使用した

人形展
人形展

当然、小さい端切れはふんだんに人形制作に当てた
どんな小さいものでも生き生きとしてよみがえった
勿論、その他にも大ぜいの人達からこれらの古い布地をいただいた
私は専門の人形制作者でもない上に、顔をつくる――ということは出来ない
当時、東京の神田に人形の店があった。いわゆるフランス人形や芸者さんなどの人形をつくる為のマスクがあった
顔の半面が紙とオーガンジーの布で出来ていて、つめものをして立体的に仕上げ、それに髪の部分をつける
ただ幸なことに目も口も描いてないものがあった。よし、これなら好きな顔を描けると実行に移した

人形展
出を待つ

ちょっとした凹凸が、描き方によって全く異なったものに仕上るのである
何もないマスクに目や口を描く――ということは冒険であるが、面白い
目の大きさやその位置の微妙さで全く顔が異った印象のものとなる。眉のない人形は面白い
布地の少ないもの、手がるに出来るものの場合は粘土で顔をつくった
私が人形の顔をつくったのはこれが初めてである
こうして私独自の、奇妙きてれつな人形が出来上っていったのである。――

人形展

河野美術館
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河野美術館・玄関入口

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往年の診察室・現展示室

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人形展示室

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人形展示室

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絵画書籍室

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絵画書籍室

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人形展示室

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絵画展示室

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絵画展示室

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絵画展示室

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絵画展示室

河野磐(コウノ イワオ) 大正9年(1920) 1月19日生まれ、
昭和57年(1982) くすのき賞受賞(津山市文化協会より)
平成7年(1995)  津山市文化功労者表彰(津山市より)

画歴
1946年、中央画壇への公募展出品を勧誘され、田中孝夫、杉山卓、半田梅男
諸氏などと共に、当時疎開されていた小早川篤四郎氏のおすすめにより東光展に出品
初出品、初入選、初受賞となる

画歴
昭和23年(1948) 東光展初入選 奨励賞受賞
昭和25年(1950) 東光展受賞(当時唯一の最高賞)
昭和41年(1966) 安井賞候補選抜展出品
平成3年(1991)  東光会ベルリン展金賞受賞
東光会会員、 審査員
2011年2月8日没、91歳

河野美術館パンフレットより  − 小室 智史 −