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江戸一目図扉風 (六曲一隻・ミニチュア版) 紙本着色 寸法 73cm×37cm
「江戸一目図扉風Lは、津山藩松平家の御抱え絵師鍬形寫ヨが文化六年(1809)に描いた江戸の景観図で、画面中央に江戸城をおき、左に江戸湾、下方に隅田川を配するなど、隅田川東岸の上空からの傭轍図として写生風に描かれている
その中には浅草寺や向島、それに遊郭の新吉原など、地方の人々にもよく知られた江戸の名所が実に250ヶ所以上も描き込まれている
様々な伝統行事や名所を同一の画面上に配置しながらも、時間や空間のギャップを金雲によって処理していた従来の「洛中洛外図」扉風や「江戸図」 扉風と異なり、この「江戸一目図」屏風は一点透視図法を用いてそれぞれの部分をごく自然につなぎ合わせた新しい江戸景観図の傑作としてその評価は高い
作者の鍬形寫ヨは俗称を三二郎といい、浮世絵師北尾重政に師事して後、北尾政美と称した
著名な戯作者の山東京伝はその兄弟子である
寛政六年(1794)、津山藩に絵師として召し抱えられたのを機に寫ヨと改号し、また狩野家への入門後紹真と名乗る
寛政九年(1797)には北尾の姓を鍬形と改めた、文政七年(1824)没。
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